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第二十六回 決着!そして次なる舞台へ!!の巻


巴「アルティメット・真紅バスター今着弾!凄まじい衝撃がリングを大きく揺らす!」

リングに着地した瞬間、全ての衝撃が二(ツヴァイ)に伝わる


二「げほっ!!」

真「・・・」

真紅、両腕、両腿、首のホールド外し、二(ツヴァイ)がゆっくりとリング上に落ちる


巴「二(ツヴァイ)、ぴくりとも動きません!」

ジ「見てる側には分からないだろうな・・・あの技の威力が」


巴「一応、カウントをとった方がいいのでしょうか?」


二「その必要は・・・ないです」

すでにジャンクとなったかに思われていた二(ツヴァイ)だが、奇跡的に生きていた

真「・・・ふん、命拾いしたわね」

真紅が若干悔しそうに言う

二「ええ・・・技が不完全だったようですが・・・ごほっごほっ」

咳き込む二(ツヴァイ)

二「不完全でなおこの威力・・・どうやら動くことが出来ません」

真「当然よ・・・」

無愛想に返事を返す

二「真紅・・・こんな有様ではお姉様に会わす顔がありません」

真「・・・何が言いたいの?」

二「私にとどめをさしてください」

横たわり動けない状態の二(ツヴァイ)が言う

真「それが本心なの?」

二「そうです・・・」

真「本当に?」

二「そうだと言っているでしょう!」

二(ツヴァイ)がいらつきから怒鳴るが・・・

真「笑わせるわッ!」

真紅が一喝する

真「本心でも無いくせに!本当は壊れるのが怖いくせに!」

二「そんなこと・・・」

真「貴女はさっき何て口走ったのか覚えてるの!?怖いよって言ったのよ!」

二「それは・・・技の恐怖から」

真「違う!貴女は技の恐怖から口走ったのではないわ!」

二「それでは何だと言うのですか!」

真「・・・マッドネスマスク解除」

真紅、かけていたマスクを上にあげる

真「もう分かっているのでしょ?」

二「・・・うっ」

真「もう二度と大切な人に会えなくなる恐怖を」

二「あ・・・あぁ」

二(ツヴァイ)、目から涙が溢れる

二「真紅・・・それでは貴女はわざと?」

真「さあ、何のことかしら?初めての技はうまくいかないものね、右半分のバランスが崩れてしまったわ」

真紅がとぼけたような口調で言う

二「真紅・・・うっ」

二(ツヴァイ)が苦悶の表情を浮かべる

真「不完全だったとはいえ、相当なダメージを受けているはず・・・ゆっくりと休みなさい、ツヴァイ」

二「・・・ふふ、完敗・・です」

ガクッ


カンカンカーン

○ 真紅 VS ●二

アルティメット・真紅バスター 35分


巴「四天王初戦、真紅VS二、今試合しゅうりょ――――う!真紅、苦戦しましたが何とか勝利をもぎ取りました!」

ジ「やったぞ真紅!真紅?」


ロープにもたれかかっている真紅

真「はぁ・・・はぁ・・・」

真(マッドネスマスクを解除したせいか、徐々に消えていたダメージが戻ってくるわ)

?(ソレハ当然ヨ、今私ト貴女ハ分離シタ状態ニアルノダワ)

真(また貴女?)

?(別ニ解除スル必要ハ無イト思ウワヨ真紅)

真(私の勝手でしょ)

?(フフ・・・マアイイワ、貴女ノ額デイツデモ待ッテイルカラ)


ジ「おい、真紅・・・聞こえるか?」

巴「戦いの疲労かしら?」


真「流石の私も・・・疲れたのだわ・・・少し・・・休ませてもらうわ」

そういって、目を閉じる


ジ「とりあえず休ませておこう、真紅は大丈夫だ」

巴「そうね」

ジ「他の奴らはどうなってるんだろう・・・ん?」

ビビビ…ビビ…

突然、ジュン達の見ていたパソコンの画面が変わる

そこに映された映像は・・・またしてもリング

そして、よく見ると二つの人影がリングの上にある

ジ「またリング、ということは・・・」

ゆっくりと映像はズームアップしていき、二つの人影が明確となる

巴「1人はリング中央でたたずんでいる・・・そしてもう1人はダウン中のようね」

ジ「中央に立っているのは・・・四天王の1人だ!」

中央に堂々と立ち、這いつくばっている相手を見下しているのは四天王の内の1人だった

巴「あ!分かったわ!あの緑の服装・・・あれは」

ジ「翠星石!!」

なんと、リング上に這いつくばっているのは翠星石であった

巴「どうやら、試合開始から数分経過しているようね

ジ「くっ!翠星石がやられているなんて・・・」

翠星石が劣勢であることは誰が見ても一目瞭然であった

巴「・・・それにしても翠星石の様子がおかしくないかしら?」

ジ「様子?そりゃあ、何かしら攻撃を受けて・・・」

巴「違うわ・・・彼女、何か別の方向を見ている・・・対戦相手じゃない」

ジ「あ、本当だ!」

確かに翠星石は相手の四天王ではなく、その奥を見ているようであった

ジ「一体何を見ているんだ?」

巴「あっ、映像が動くわ」

ジュン達の見ている映像はゆっくりと翠星石の見ている方へと動き出した


翠「はぁ・・・はぁ・・・何故・・・ですか?」

映像がその正体を映し出す直前、映像の音声が聞き取れるようになった

そして、衝撃の映像が今映し出される

翠「何故ですか!?蒼星石ぃ――――!!」


なんと、翠星石の見ていた正体は双子の妹、蒼星石だった

ジ「え!?そっそんな・・・何故蒼星石がここに」

巴「あれ?もう1人いるわ」

驚くのはそれだけではなかった

蒼星石のさらに後ろに腰掛けている人物

それはなんと、今回の黒幕・・・薔薇将軍だったのだ!




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