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第十九回 突入、薔薇の茨道!の巻


薔薇将軍の声が消えた後、3人は互いの目的を確認しあっていた

真「私たちの目的は、雛莓の救出・・・でも、もう一つ」

翠「あの薔薇将軍のぶちのめす!ですぅ」

金「両方出来て、ミッションコンプリートなのかしら〜!(ぶちのめすは言い過ぎだと思うけど)」

翠「ところで、この中の一人が雛莓を救出することになるですけど、その後はどうするつもりですか?」

金「安全策をとるなら、雛莓を救出した人は一度戻るのが得策かしら?」

真「そうね・・・敵の数によるわ。今分かっているだけで薔薇将軍、薔薇の四天王と5人。もし、たった5人であれば私たち3人が四天王の内3人を倒し、こちら側3人、敵側は2人と有利に持ち込めるわ。」

翠「そうなれば、私たち3人のうち1人が抜けても2VS2を維持できるですね。」

金「・・・でも、私たちは連戦を強いられるわ。例え四天王を倒すことが出来ても、強敵薔薇水晶や実力が未知数の薔薇将軍を倒すことが出来るのかしら?」

金糸雀の的をついた意見に、少しの沈黙が訪れた

しかし、

真「大丈夫よ。私たちにとっても・・・薔薇将軍にとっても恐ろしい存在がいるわ。彼女が何とかしてくれる」



場所は変わって、病院


水「80・・・81・・・82・・・」

水銀燈、自主トレをしている

め「ねえねえ、水銀燈?」

水「・・・83・・・84・・・85・・・」

め「ねえってばぁ〜」

水「・・・何よ・・・邪魔・・・しないで・・・くれる」

め「大事なこと聞きわすれていたんだけど」

水「90・・・91・・・92・・・」

め「決戦の日っていつなの?」

水「93・・・94・・・・・・そうね・・・真紅たちにでも聞いてくるわ」

め「もうとっくに過ぎてたりして」

水「この私が、そんなまぬけなミスするわけないでしょ」

水銀燈、トレーニングを終えジュンの家へと飛んでいった

め「ふふっ・・・あれで何処か抜けてる所があるのよね」

水銀燈が去った後、めぐが静かに笑っている

め「・・・あれ?こんな紙切れさっきまであったかしら?・・・何かのアドレス?」


一方、水銀燈はというと・・・

水「出来れば、奴らに会いたくはないわぁ・・・何とか知る方法はないかしら?」

ジュンの部屋の窓から侵入し、中に入る

水「・・・おかしいわね、真紅達の気配がまったくないわ。何処かに外出でもしてるのかしらぁ」

何か知る手だてはないか部屋の中をうろうろしていると・・・

水「こっ・・・これはぁー!!くんくんシリーズの限定ポストカードじゃなぁい!いいなぁ・・・一枚だけなら・・・」

と本来の目的を忘れ、こそ泥のような真似をしていた

その時

ガチャン

水「ひゃ!」

ちょうど扉を背にしていた水銀燈には、誰が入ってきたかすぐに知ることが出来なかった

おそるおそる振り返ってみると・・・

の「あら?真紅ちゃん達のお友達かしら?」

のりだった

水「ふぅ・・・」

一番この状況を見られたくない人物じゃなくて一安心した水銀燈

の「真紅ちゃん達なら、鏡の中に遊びに行っているわよぅ」

愛想の良い笑顔で水銀燈に話しかけるが、

水「鏡・・・nのフィールドね!案内しなさい!」

の(雰囲気が真紅ちゃんに似てるわね、この子・・・)



場所は戻って洞窟前

ついに、真紅達は洞窟へと入るところであった

真「ジュン、巴、私たちは行くわ」

翠「翠星石の勇姿、とくと見ておくですぅ!」

金「精一杯頑張るかしら!」

ジ「応援しているからな!無事かえって来いよ」

巴「雛莓を・・・お願い」


3人の勇敢なドールは、それぞれの洞窟に足を踏み入れる

真「待っていなさい・・・薔薇将軍!」

翠「絶対助けてやるですよ・・・雛莓」

二人は洞窟の奥へと歩いていき、姿が見えなくなった

金「・・・」

金糸雀、振り返りジュン達に話しかける

金「あのぅ」

ジ「ん?ぼくか?」

普段、あまり喋らないドールに喋りかけられ少し戸惑うジュン

金「お願いがあるの・・・みっちゃん・・・私のマスターにはこの戦いのことを黙っていて欲しいのかしら」

金糸雀の発言に当然驚くジュンと巴

ジ「おまえ・・・黙ってここまで来たのか?」

巴「そんな・・・もし、万が一のことがあれば・・・」

金「・・・」

金糸雀、微笑んで

金「その時は・・・みっちゃんに『今までありがとう、みっちゃんの卵焼きは今までで一番おいしかった』って伝えてくれるかしら?」

ジ「なっ何だよそれ!まるで遺言じゃないか・・・お前も真紅達と一緒に帰ってくるんだろ?なのに・・・」

巴「そうよ・・・無事帰ってきて、自分で伝えたら?」

金「・・・ふふ。やっぱり、真紅のマスターもヒナのマスターもみっちゃんに負けず優しい人ね。・・・ありがとう。」

そう言い残しにこっと笑うと、真紅達と同じように奥へと進んでいった

ジ「金糸雀・・・」

意味深な言葉を残した金糸雀

このときから、何か嫌な予感がジュンと巴の頭の中をよぎっていた



第二十回 招かざる?もう一人のお客様!?の巻


薔「全員、洞窟の中へ入りましたね・・・」

今までずっと沈黙していた薔薇水晶が、突然口を開く

そして

パチンッ

と指を鳴らし、自分自身は床に沈んでいきその場から消えてしまった


ジ「な・・・なんだ?一体何をしたかったんだ?」

巴「あ・・・洞窟が!」

先ほどまで開いていた洞窟の穴が、次第に茨で閉じていく


ジ「これでもう出られないってか・・・趣味の悪いことをするぜ」

巴「みんな・・・」


その時

ビューーーーン


ジ「うわっ!」

巴「きゃ!」

速い速度で何かがジュンと巴の間を横切った


水「私をおいて行くのは・・・許さないわよ!」


ジ「す・・・水銀燈!(そういえば忘れていた)」


水「あの穴か、・・・茨が邪魔ね。こういうときは・・・」


<回想>


め「一度 的を絞れば あとは畏怖(いふ)を捨て思いきりと勇気を持ち・・・

身は弩弓(どきゅう)の様に 拳は箭(や)の様に 回打し 敵を穿(うが)つーっ!・・・はい、言ってみなさい!」

水「やあよぉ・・・何でそんな長ったらしいださぁーい台詞をわざわざ言いながらやらなきゃならないのぉ?」

め「まだ羞恥心なんか持って・・・いいわ、じゃあやってみなさい」

水「ふん、私には加速力があるのよ。そんな木の柱くらい・・・粉々よ!」

水銀燈、両手を合わせ体を錐揉み上に回転し目の前にある木柱に突撃する

め「あっ、言い忘れてたけどその柱、中身鉄に変えておいたから〜。つまりそれ鉄柱よ♪」

水「な・・・なんですってぇ!?」

水銀燈、バランスを崩しながら木柱に指から激突

水「いったぁーーーーーい!(><)」

め「あらあら、何?さっきの不細工なフォームは?」

水「あんたが突然あんなことをっ!って鉄なんて砕けるわけ無いでしょう!」

め「さっき言ったことは嘘よ」

水「う・・・嘘!?」

め「もし私の言ったことなんか聞こえないほど集中していれば、木柱ごとき粉砕できたはず・・・違うかしら水銀燈?」

水「ぐっ・・・それは」

め「それに、例え聞こえていても問題ないでしょ?もし、敵が鉄ぐらいの強度を持っていたらどうするの?鉄なんてどうせ無理だって言ってあきらめるの?」

水「うう・・・(うまく言いくるめられた気がするけど、確かに一理ある)」

め「さあ、私の言うとおりにやってみなさいよ、だまされたと思って、ね?」

水「わかったわよ・・・」


水銀燈、もう一度木柱の前に立ち全神経を集中させる

水(ええい、恥ずかしがるな!一回、一回キリで良いのよ!)

水「たあっ」

今一度、空中に飛び上がる

水「一度 的を絞れば あとは畏怖(いふ)を捨て思いきりと勇気を持ち・・・」

水銀燈、体を矢のように直立させ技のフォームに入る

水「身は弩弓(どきゅう)の様に 拳は箭(や)の様に 回打し 敵を穿(うが)つーっ!」

バリバリバリッ!

木柱が粉々に砕け散った

め「よし!ほぼ私が教えた通りの見事な出来よ、水銀燈」

水「ふうっ・・・ま、最初の時も難なく出来てたけどねぇ」

め「もうっまたそんなこと言ってぇ〜」


<回想終了>


水「ちょうどいいわぁ・・・一度 的を絞れば あとは畏怖(いふ)を捨て思いきりと勇気を持ち・・・」


ジ「もしかしてあいつ・・・茨に突撃する気か!?」

巴「あ・・・あのフォームは!?」


水銀燈、体に回転をかけ茨に向かって・・・

水「身は弩弓(どきゅう)の様に 拳は箭(や)の様に 回打し 敵を穿(うが)つーっ!水銀削岩機(マーキュリー・パルバライザー)!!」


ガリガリガリガリッ


ジ「すごい・・・幾重にも重なった茨が削られていく」


水「てやぁ!」


ドンッ

茨を削り終えた水銀燈、そのまま洞窟の中に入っていく

その後、茨は急激な速度で再生し何もなかったかのように元通りに戻っていく


ジ「無理矢理入っていった・・・あいつらしいな」

巴「あの子の入っていった洞窟ってたしか・・・」

ジ「・・・ゲッ、早速嫌な予感があたってしまったのか!?」

巴「招かざる客・・・彼女はどっちに対して有利に傾くのかしら・・・」



第二十一回 立ち塞がる四天王は名も無き人形!?の巻


場所は変わり、薔薇将軍のいる部屋

将「ばらすぃー・・・いや、ばらりんの方がいいかしら?」

薔「・・・」

将「どっちが愛称にいいか悩むわねぇ」

たわいもない考えに頭を悩ます薔薇将軍

そこへ、音もなく蒼星石が現れた

蒼「・・・将軍」

将「あらあら・・・何かあったのですか?お姉様から私に話しかけてくれるなんて」

蒼「いやいや・・・大したことないんだけどね。1人侵入者・・・いや、招かざるお客様が増えたことを伝えようと思ってね。お客をもてなすのが君のポリシーだったよね?」

将「バゴアバゴア・・・第一ドール、水銀燈お姉様ですか。彼女なら招かずとも来てくれると思っていました」

にやりと笑い

将「バゴアバゴア、全ては計算通りですよ」

蒼「そう・・・でも、お客様には変わりないんだろ?真紅達を出迎えるために3人だけしか準備していない」

将「・・・そうですねぇ、それは失礼に当たります。困った困ったぁ」

困ったといいながらも、満足そうな笑みを浮かべ続ける将軍

蒼「君の言いたいことは分かってるよ、僕が行けば良いんだろ?」

将「いえいえ、蒼星石お姉様はサプライズ・・・今出しては面白くないですわ。」

蒼「・・・まあ、どちらでもいいけど」

将「四天王の彼女らを信じましょう・・・最低1人に手負いぐらいおわせられるでしょう」

蒼「おやおや、随分小さな評価だね。期待してないのかい?」

将「バゴアバゴア、ローゼンメイデンシリーズが弟子の人形に負けるとは思えませんわ。同じローゼンメイデンの私とお姉様ならおわかりでしょう?」

蒼「・・・普通、味方の勝ちを望むものだけどね」

将「みかた?くくくっ・・・」

薔薇水晶、笑いをこらえて

将「もうっ・・・酷いですわお姉様!あまりの可笑しさにいつも通りに笑えなかったではないですか」

蒼「無理して使わなくてもいいと思うけど・・・そんなことより、別に僕は面白いことを言ったつもりはなかったんだけど」

将「だってですよ、お姉様。チェスや将棋で自分の駒を犠牲にしないで勝つことなんて不可能ですよ。」

蒼「・・・」

将「兵士(ポーン)や歩を犠牲にして初めて勝利することが出来る。彼女らには最低限お姉様方の技をたくさん受けてもらいたいですわねぇ。手負いをおわすことが出来ればもっと嬉しいわぁ」

非情なる薔薇将軍の考え、しかし間違ったことは言っていない

蒼星石は、将軍の冷酷なる知将ぶりを垣間見るのだった

蒼「薔薇水晶、君の妹たちがああ言われてるけど・・・」

先ほどから何も言葉を発しない薔薇水晶

蒼星石に話しかけられても何も喋らない

代わりに薔薇将軍が

将「無駄ですわ、お姉様。彼女は怒りもしなければ喜びもしない・・・悲しみさえもね」

蒼「・・・」

将「バゴア、でも私は彼女を気に入っていますわ。命令に忠実に従ってくれる部下・・・なんと素晴らしいのでしょう。この子は兵士達とは違う。」

何故、薔薇水晶を始めローゼンの弟子の作った人形が薔薇水晶の命令に従っているのか

蒼星石は、その謎を単刀直入に将軍に訊いた

蒼「・・・一体、何が彼女たちをそこまで?」

将「知りたいですか?バゴア、簡単なことですよ・・・(不気味な笑みを浮かべる)」



場所は変わり茨洞窟の中

歩いているのは真紅

真「奥からかすかな光が見えているのに、まったく近づいていないのだわ・・・」

先ほどからずっと歩き続けているのにもかかわらず出口に到達していない

真「・・・べべ別に暗闇が怖いわけじゃないけど・・・そろそろ到着しても良いころだわ!」

と、1人憤慨している

真「まったく、いつまで歩かせ・・・痛っ」

一転の光を頼りに歩いていたが、突然大きな壁にぶつかってしまった

真「そんな、こんなところで行き止まりだなんて・・・そういえば光も何処かへ」

左右を見渡しても茨の壁しかあらず

すると突然、真紅の真上から ギギギィ と何かが開く音がした

そこから、かすかに光が漏れてくる

真「上に来いってわけね」

周りの茨を踏み台にして上へ上へと登っていく

と、そこにはおもちゃやお菓子、お花などがたくさん並べられていた

真「そっそんな・・・ここは!?」

?「ようこそ、ローゼンメイデン第5ドール」

真「!?」

真紅を呼ぶ声の方へ振り返ると、そこには以前対峙したことがある、真紅と同じ金色の髪を持つドールが佇んでいた


?「初めまして、第五ドール・・・私を選んでくれたことに感謝します」

四天王の1人であるドールは丁寧な口調で喋る

真「貴女が四天王の1人ね・・・そんなことより、この場所は?」

?「82633世界・・・お気づきのようですが、ここはローゼンメイデン第6ドールのフィールドです」

真「やはり・・・雛莓のフィールド!」

真紅は手を強く握りしめて

真「何故、ここが彼女のフィールドと繋がっているの!?いや、それ以前に何故このフィールドが存在して・・・」

?「簡単なことですよ・・・あちらを御覧下さい」

そう言って指を指した方向には・・・

真「雛莓!」

雛莓が玉座を思わせるような椅子に座らせられていた

?「第6ドールの存在が、このフィールドを具現化したのです」

真「・・・彼女がここにいるということは、ここが当たりのようね」

?「当たり?」

"当たり"という言葉に金髪のドールが初めて笑みを見せる

?「おかしな方ですね、私からすればここが"はずれ"ですよ」

真「あら、そんなに自分の実力に自信がおありなのね」

?「そんなことではないのですよ・・・まあいいでしょう、今度は第2ドールと第3ドールの状況をお見せいたします

そういって上空に指を指した途端、大きなモニターが二つ現れた

真「金糸雀!翠星石!」

そこには、真紅と同じように他の四天王達と対峙しているところだった



翠「その声は・・・真紅ですか!?」

金「あ!やっと真紅の姿が映ったのかしら」

二人の方からも真紅のいる場所が見え、声も聞こえる

真「二人とも、どうやら雛莓奪回は私の仕事になりそうだわ!」

翠「ということは、そっちに雛莓がいるですね?」

金「よかったぁ、真紅なら大丈夫かしら」

翠「翠星石じゃ危ないって意味ですかぁー?チビカナ!」

金「べっ別にそういう意味じゃあ」


?「第5ドール、通信は後10秒で途切れます・・・何か言いたいことがあればどうぞ」


同じ事を向こうの四天王に言われたのか

翠「こら、もっと話させろです!」

と文句を言う翠星石

しかし、その相手の声は真紅には聞こえない


真「聞いて二人とも。どうやら、このままだと薔薇将軍と対峙するのは貴方たちが先になりそうだわ」

一呼吸入れた後

真「どうか無事で・・・」

翠「あっ真紅!」

プツン


そこでモニターの映像はきれてしまった

?「終わりましたね?では、向こうのリングへお上がり下さい、第5ドール」

二人はリングのある方向へと歩んでいく


真「モニターでお互いの連絡をさせてくれるなんて、やけに親切ね」

その親切という言葉に反応して、金髪のドールはまた笑みを浮かべる

?「"親切"?貴方たちからはそう見えるのですか?」

真「何か間違っているのかしら?確かにこの優遇は少し不気味ね」

?「いずれ分かりますよ第5ドール・・・いずれね」

そういって金髪のドールは先にリングインする

真「・・・前から不自然に思っていたのだけれど、私は真紅という名前があるの。一々番号で呼ばないでくれる?」

そういって真紅もリングイン

?「名前?ふふ・・・」

今度は"名前"という言葉に反応し声を出して笑った

?「名前とは便宜上ささいなもの・・・不便がなければわざわざ使う必要もありません」

真「便宜上ささいなものであるところまでは同意だわ・・・でも、この名前はお父様から与えられた物、不必要ではないわ!」

?「・・・」

先ほどまで笑っていた顔が、今度は少し寂しげな表情になる

そして "お父様"とつぶやいた

真「貴女、自己紹介もまだしていないじゃない。貴女の名は?」

?「名前はまだもらっていません、名前があるのは、第1ドールのお姉様だけ」

真紅は少し驚く

真「名前がないですって?」

?「第2ドールの私を含め第3、第4はまだ名前をいただいていないのです」

真「・・・何故?」

?「"愛"」

真「愛?」

?「愛が足りないからです」


真「・・・そう、でも名前が無いと不便でならないわよ」

良い提案を思いついた真紅

真「貴女が名前をもらうまでの名前をつけてあげるわ」

?「貴女が?」

真「そうねぇ・・・第2ドールだから二(ツヴァイ)でどうかしら?気に入らないのなら他のを考えるけど」

ツ「二(ツヴァイ)・・・構いません。」

真「しばらくはその名前を使ったらどう?ちなみに、第3ドールは三(ドライ)、第4ドールは四(フィア)なんてどうかしら?」

ツ「よろしいと思いますよ。彼女たちに伝えておきます。」

真「簡単に受け入れてもらて嬉しいわ、二(ツヴァイ)」

好意的に話しかける真紅、しかし・・・

ツ「"受け入れる"?ふふ・・・可笑しい」

金髪のドール改め、二(ツヴァイ)が笑いをかみしめる

ツ「受け入れてあげているのですよ、第5ドール・・・いえ、真紅」

真「・・・あら、どういう意味かしら?」

ツ「もうすぐ分かりますよ・・・さあ、そろそろ始めましょう」

真紅、二(ツヴァイ)共に戦闘態勢に入る

ツ「私は、貴女に感謝しています・・・何故なら」

バッと前に飛び出す

ツ「貴女を倒せば、お父様は私を愛して下さるのですから!!」

真「!?」

カーンッ


試合開始のゴングが鳴る

真紅 VS 二(ツヴァイ)




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